薬草をテーマに
自然の恵み「薬草」を知る
岡山県久米南町上籾地区で、薬草に詳しい松原徹郎氏による 里山と薬草に関するセミナーを受講します。 里山や薬草などの写真をプロジェクターに映し出し 成分や効果・効能について説明を受けたり、棚田100選にも選ばれた上籾地区を散策して、 オオバコやヨモギ、タンポポなど、季節ごとに自生している植物を採取して景山亭で調理して食します。
松原氏による座学
里山の概要と薬草の例示、効能について英田上山棚田団の松原氏が説明を行いました。
自然の中で学ぶ
風光明媚な上籾地区を散策して、自生している薬草や雑草を見て学びます。
- 景山亭付近から上籾棚田の百選地域まで移動
- 地元の人も加わって上籾地域を散策
- 草原の薬草について解説
- 周辺散策と野草採集
- 代表的な里山構成種が生育
- 参加者全員で和気あいあい山の中を散策
- 里山構成種の一部を採取
- 里山に生育している雑草を調査
- 採取した薬草
採取できた薬草
【オオバコ】
オオバコ科オオバコ属の多年草。全草 局 種子 局 :鎮咳・去痰消炎【ヤブカンゾウ】
キスゲ亜科の多年草の一種。蕾:解熱,根利尿【ヨモギ】
キク科の多年草、 別名モチグサ(餅草)。葉 (艾がいよう):鎮痛・止血瀉【ハコベ】
ナデシコ科の2年草全草:繁縷(はんろう)歯ぐきや歯痛、打ち身やはれもの【イノコズチ】
ヒユ科イノコヅチ属の多年草。 根(牛膝 ごしつ):利尿・浄血通経【アキノキリンソウ】
多年草全草:一枝黄花(いっしこうか)風邪、利尿、むくみなど【タンポポ】
キク科タンポポ属 の総称、多年生。日本語では古くはフヂナ、タナと呼ばれた。薬草の調理と食事
田舎の宿で参加者も加わっての自炊形式で行いました。採取した薬草をみんなで調理して美味しくいただきます。
調理の事例
薬草団子の鍋
【調理方法】雑草を鶏肉のミンチと混ぜ合わせた団子で水炊きをします。 【材料】 野菜(白菜 、大根) 鶏肉 豆腐 オオバコの葉っぱなどの薬草
はちみつドリンク
【調理方法】イノコズチの歯をミキサーで粉砕、ペースト状になったものをはちみつ、炭酸水、牛乳と混ぜて飲む 【材料】 イノコズチの葉 数十枚 はちみつ 牛乳 炭酸水 適量
タンポポの根のきんぴら
【調理方法】タンポポの根っこをフライパンで刻んで炒めます。 【材料】 タンポポの根っこ1株
タンポポのミルフィーユカツ
【調理方法】豚肉とタンポポを順番に重ねて塩胡椒で小麦粉と卵、パン粉をつけて揚げます。 【材料】 タンポポの葉っぱ 2株 豚ロース薄切り300~400g スライスチーズ3枚 マーマレードジャム小さじ1/2程度×作る分塩 こしょう少々
よもぎの卵焼き
【調理方法】 溶き卵に刻んだヨモギを入れて卵焼きを作ります。 【材料】 ヨモギ 卵2個 塩(少々) 牛乳小さじ1
アロマ作り体験
採集したクロモジを裁断し、簡易蒸留器でアロマウォーターを精製しました。 30mlを10 本作成し、蒸留時間は 1 時間程度。室内に黒文字の芳香がたちこめました。
松原徹郎氏
プロフィール 1971年生まれ。兵庫県宝塚市出身。15年間、西日本一帯自然環境調査業に従事。農耕・林業などを通じた人と自然の共生を実践するため、岡山県美作市上山に移住。限界集落で棚田再生、農業、林業、古民家再生などに取り組むとともに、中山間地における新しいモビリティをプロデュース。棚田deセグウェイをはじめ、次世代の地域モビリティを現場最前線で展開中。
松原久美氏
プロフィール 1971年生まれ大阪府高槻市出身。かつては大手製薬メーカーで勤務。薬剤師。薬草の生産と利活用に取り組む。